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2007年09月11日
各種学校と大学
各種学校は、いわゆる高校のその先にある進学先として、日本では、大学よりも一段下に見られている。
でも、いま大学は教授会があり、理事会があり、それぞれがそれぞれに権限をもっていたりして、それでいてだれも責任を取らなかったりして、新しいことはなにもできない、という状態にあるところがとても多い。
対して、各種学校は、たいていがその創立者の一族がほとんどの権限を握る、同族企業のようなところが多い。
しかし、少子化というこの現実を目の前にして、各種学校はその経営者一族が必死の防戦を試みているところが多い。こういう「戦時」には、小回りのきく学校経営ができる各種学校のほうが、ひょっとしてかなり有利になる可能性がとても高い。
大学、という「権威」が、そこにあぐらをかいていられなくなったのだ。
今でも、IT系の学生を見ていると、各種学校ではないが、工業高等専門学校生のほうが、明らかに大学や大学院の学生よりもはるかに優秀な人間を多く見るようになった。
各種学校の中には、ケンブリッジ大学の大学院などに学生を送り込むほどのところも出てきた。その学校では、観光関係の学科で、毎年TOEICの試験を行うとのことだが、入学時には300点ほどだった生徒が、最高で900点まで伸びたこともあった、という。そこまでではなくとも、ほとんどの学生がこれらの英語試験の点数を数百点単位で上げている。
学生を集める、ということ。学生に高い能力をつける、ということ。この「即戦力」となる「学生」を作ることばかりが「学問」ではないけれども、その「学問」の世界でも、各種学校の伸びは、世界でめざましいものがあるのだ。
しばらくすると、「ぼくは成績が悪くて、各種学校に行けなくてね。。。仕方なく大学に入ったんだ」なんて学生も出てくるかもしれない。
生きる道を探す必死の努力をする各種学校。まだまだ大丈夫だ、と思っている大学。ウサギとカメのたとえもある。これから、世の中の価値がどうひっくり返るか?面白い世の中になったものだ。
そういえば、よくIT業界で聞く「マサチューセッツ工科大学」「MIT(Massachusetts Institute of Technology)」は、そのまま日本語にすると、「大学」という単語はない。私立のInstitute(研究所)だ。CollegeでもUniversityでもない。つまり研究所が学生をとっている、ということになる。日本ではこういうのは各種学校扱いになるところかもしれない。
そして、大学はむしろ「研究所」として、世の中の基礎となる「即戦力」ではない、学問をするところとして生きられるようにするべきではないだろうか?そういう仕事だって、もちろん世の中には必要なのだ。
即戦力を養成するための教育機関としての「大学」は、既に大学の本来の意味からすれば「外道」なのかも知れない。故遠山啓先生によれば「学校には自動車学校型」と「劇場型」の2種類がある、ということだ。つまり、「自動車学校型」は即戦力を養成するための教育機関。そして「劇場型」は、すぐには役に立たないかも知れないことを研究し、教育するところだ、というのだ。
そして、この「自動車学校型」は、各種学校にすべて持って行き、「劇場型」は、大学がその役割を担う、ということが美しいのではないだろうか?
投稿者 nori-m : 2007年09月11日 21:50